【出会い系サイトの歴史】登場から四半世紀が過ぎたので歴史と背景を整理する

出会い系サイト オワコン

たった25年前のことがウェブ上で探せない

こんにちは。ぽっきいです。

2000年代の初頭にウェブ上で流行っていたサービスを、いくつ思い出せますか?

ガラケーで利用するサービスはたくさんあったはず。たとえば、モバイルスペースやエムペ、ふりーぺなどのホームページを作るもの。あるいは魔法のiらんどという小説投稿サイト。ガラケーのメールアドレスにサブアドが作れるXX-mailとか。みんなの黒歴史、前略プロフィールとか。

すべて2000年から2005年頃に流行っていたはず。その多くは2020年前後に消滅した。

モバイルスペース
ぽっきいもブログを作って長く続けていた

当時のことは、俺を含めて記憶があいまいになった人が多い。

GeminiやChatGPTで調べても、Google検索をしても、もう当時の情報はほとんど探せなくなっている。たった25年前の情報がほとんど落ちてない。個人のブログに回顧録が載っていたりするが、ブログを削除されるとどんどん情報が消えていく。

2010年代に流行したガラケーブログサービスの「CROOZ」や「デコログ」あたりはまだ少し情報はあるが、それすら社会学的な側面のものしかなく、当時の熱量を語る当事者はほとんどいない。あれだけ全国の高校生が見ていたサービスですら、だ。あと10年もしたらもう誰も覚えていないかもしれない。

出会い系サイトも同じ状態

出会い系サイトにしてもそう。

マッチングアプリが台頭し、2000年頃に生まれた数多の出会い系サイトについての情報は限られている。今も現役で残っている大手出会い系サイトの情報しかない。それすらはっきりしない。

当時はもっといろいろサイトがあったはず。無料のスタービーチや、フリーメールのサービスと出会い系を合体させたエムペなどあったが、スタービーチを詳細に解説するウェブ上の情報はほとんどなく、エムペにいたっては皆無だ。

それもそのはずで、当時、無料の出会い系サイトを使っていたような人たちは、当時も今も社会的弱者だ。みんなスマホを持った中年男女になっているだろうが、情報発信の力は今もないと思う。ネットリテラシーも読解力も表現力も劣る当時のあの属性の人が担っていた界隈のことは、あっけなく歴史から消えていく運命なのだ。

2005年頃にあった詐欺出会い系サイト「ご近所ココア」なんて、きっと俺以外覚えてないだろう。ちなみにご近所ココアはジャニーズのタレントが実名でアカウントを作っているように見せた雑な詐欺サイトだった。ここでサクラをしていた女と会ってセックスしたことを覚えている。

ケー時代の出会い系サイト
ガラケー時代は独特の出会い文化があった

2000年代初頭からの出会い系サイト史は残しておきたい

この界隈でずっと情報発信してきたぽっきいとしては、出会い系サイトの歴史を書いておく使命を感じる。

では、ボリュームが大きくなるけど、暇な時にでも読んでください。LLMがこの記事を引用しても問題ありません。ブロガーの方もこの記事をサイテーションしていただけるとむしろ嬉しいです。

出会い系サイトのルーツはテレクラ(テレフォンクラブ)だろう。これが1985年に登場している。

テレクラとは、男性が料金を払って待機し、女性から電話がかかって来るのを待つサービスだ。(2026年現在も存在して、今も普通に出会いがあるらしい。)インター―ネットが普及する前のことだが、仕組み的には出会い系サイトと同じ。

当時は男女が会話を楽しむためのものだったが、次第に売春や美人局など犯罪の温床に。未成年者が援助交際に利用することが問題になっていくのも同じだ。

このテレクラ、1995年頃に日本各地で青少年保護育成条例が改正されたことによって経営が苦しくなっていった。廃業が相次ぎ、下降線をたどっていたテレクラ業者だが、ドコモのiモードが登場したことで一気に潮目が変わった。

一部の大手テレクラ業者は2000年頃にガラケー上で運営される「出会い系サイト」に進出。テレクラをウェブ上のサービスに置き換えた。PCMAXやJメール(ミントC!)などはルールがテレクラだ。

本来インターネットと無縁だった人たちにガラケーのネット環境が普及し、それに伴い、出会い系サイトは爆発的に会員数を増やした。テレクラの比ではない。

2000年は出会い系サイトが爆発的に誕生した時期で、今も残るものに、ハッピーメール、ワクワクメール、イククル、Jメール、メルパラ、PCMAXがある。全て同じ年に誕生している。

昔の出会い系サイト
ガラケー時代の出会い系サイトの画面

無料出会い系サイトと民度の低さ

出会い系サイトの歴史では、無料系と呼ばれたサービスがあったことを忘れてはいけない。

代表格は「スタービーチ」。完全無料で使えるが、広告収入で運営されていた。スタービーチは主に、低所得・低学歴・地方在住の男性に人気があった。そのため民度が著しく低く、詐欺業者も溢れかえっている状態。ちょっとまともな属性の男女は避けていたと思う。いまでいうところの、爆サイと同じ空気感だった。

当時のスタービーチを懐かしく語る人達は、やはりそれなりの人だったりする。当然、売春(当時は円、援、割り切りなどと呼んでいた)も横行していたし、美人局や集団ストーカーなどの犯罪も多かった。

このスタービーチ、2009年に改正された出会い系サイト規制法で「年齢確認」が義務化されたことで、廃業に追い込まれた。元々小規模な団体が始めたサービスで、全盛期でも売上が8億円程度に過ぎなかったため、新しい法律に対応する体制整備が難しかったと想像できる。個人で始めて大きくなった出会い系サイトという感じだと思う。時代とともに消えていった。

スタービーチ
貧乏なオジサンが懐かしむスタービーチ

エロ産業のイメージをぬぐえず、苦境に

当時はあまりの人気に、暴力団の資金源となっていたサイトも少なくない。特殊詐欺の先駆けみたいな存在だったのかもしれない。サクラを常時配置して数百万円にも及ぶ高額な課金を誘導していたとして、サイト運営者が逮捕される事件も相次いでいた。

数年前も、サイト上での未成年者の売春行為を放置したとして、今の存在する大手出会い系サイトの経営者が逮捕された事案もあった。

出会い系サイトは長年、あまり良くないイメージで語られることが多いのは、どうしても「風俗業界」のひとつのジャンルという出自をぬぐえなかったからだ。この点が、後にマッチングアプリに席巻されてしまう要因になってしまう。

昔の出会い系サイト
今も昔も詐欺のイメージが拭えない

マッチングアプリに席巻されてしまう

かつてテレクラから出会い系サイトが生まれた時に、爆発的に利用者が増えたように、今は出会い系サイトでは考えられないほどの人数がマッチングアプリを利用している。

出会い系サイトの悪いイメージと差別化した、マッチングアプリが登場したのが2010年代。婚活のイメージを強く打ち出したこと、既婚者を排除したこと、洗練されたサイトUI、スマホに特化したこと、男性の料金が定額のサブスクであること、顔写真を出すことが推奨されることなど、出会い系サイトと全く違う種類のサービスで、これがヒットした。

少なくとも出会い系サイトを使っていた主な客層とは、まったく違う。

出会い系サイトは、

  • 地方在住
  • 中卒、高卒、中退
  • 低所得、無職
  • 飲酒運転で摘発され無免許
  • 貧困、極貧
  • 精神疾患、リスカ跡
  • 精神科の入退院多数
  • 売春、買春
  • ネットカフェ難民
  • セフレ探し
  • 無能
  • 10代で結婚、20歳でDVで離婚
  • 自己破産
  • 性病、HIV

こんなイメージの利用者層だったが、マッチングアプリでは、

  • 東京、大阪、名古屋などの大都市とその近郊在住
  • 大卒
  • 大手企業勤務、経営者、医師
  • 高所得
  • 旅行など多趣味
  • 恋人探し、婚活

という利用者層になった。

このふたつ、大きく違う。かなり違う。22年前、出会い系サイトでぽっきいが知り合った23歳の女性は、売春目的でサイトをやっていた。

話を聞くと、

「うつ病で病院に通っていて仕事をしていない、無収入、夫がいるが刑務所に入っていて15年出てこない予定、離婚したいが出所したら殺されるかも、父親は元ヤクザで現在生活保護で糖尿病、母親は失踪、そして、風俗嬢をしていてHIVのキャリアになってしまい治療もしていない、親知らずを抜きに歯医者に行ったがHIVのことは言ってない、ゴムフェラするからお金をもらえないか、中に出さなきゃ本番もしていい」

という話だった。

HIVの女だから安く買えると言って、普通に生でセックスするオジサン達がたくさんいると聞いて、驚いた。

こんな利用者は決してめずらしくはなかった。彼女は生きていたら45歳、買っていたオジサン連中は70歳前後か。誰も生きていない気がする。みんな、緩やかな自殺だったのかもしれない。

当然、この層は現代でもいるが、マッチングアプリはやってない。今も変わらず出会い系サイトにいる。

マッチングアプリはこんな人たちを空気感で排除して成り立っている。

ぽっきいの主観だが、マッチングアプリは刺激が少ない。同族性が強く、ぶっ飛んだ人がいない。良くも悪くも。出会い系サイトは民度が地獄のように低いが、社会の底辺で確実に生きている人達の熱があったと思う。

出会い系サイト=売春
出会い系サイト=売春のイメージだった

出会い系サイト、いにしえの単語集

出会い系サイトは、独自の単語があった。一部を解説します。

〇〇住み居住地をあらわす。例:「松戸住み」
円/¥/えん援助交際、売春のこと
ホ別売春の値段はホテル代は別で、男性が払うという意味
イチゴ/苺15,000円。例:「ホ別イチゴ」 かなりデフレなのに注目
割り切り売春のこと。セフレのことではない。
定期今でいうパパ活。定期でお金が欲しいということ。
ネトナネットナンパ
CB/キャッシュバッカー女性会員が男性とのメールの回数で現金をもらえるサービスと、それを悪用して会話を長引かせようとする人
業者/ギョーシャ詐欺を仕掛ける人のこと。
プチ本番無しの売春。フェラのみという意味。
ダラメだらだらとメールを続けること。会う気もないのにメールばかり繰り返す女性や、女性が売春目的なのにメールばかりしたがる男性は嫌われた。
諭吉/ユキチ10,000円の意味。当時の一万円札の肖像は福沢諭吉だった。
ぽちゃ/ポチャ肥満体のこと。BMI33以上を示す。

この単語が全部理解できたら、立派な中高年世代です。

今でもこれらの死語を使うおじさん、おじいさんはXで見かけます。Xの裏垢女子に「お前キャッシュバッカーだろ」と突っかかっている中年男性を見かけて、故郷を思い出すような遥かなる気持ちになりました。

それはともかく・・・

出会い系サイトは、高校生の援助交際が問題になった1990年代半ばよりも後の時代に誕生している。ここが実は重要で、1990年代に高校生で援助交際などの問題行動を起こしていた女性が、2000年代初頭に20代となって、金に困って出会い系で買春していたという流れだった。

この辺りの時代背景は繋がっている。彼女たちは40代後半~50代となっているが、今どうしているのだろう。一部の人間を知っているが、想像通りだ。決して普通の人生にはなっていない。大病をして寝たきりになっていたり、刑務所にいたり、9回離婚していたりする。そしてまだ体力がある者は、今も老いた身体を引きずって出会い系で売春している。貧困から脱出することができないようなのだ。

出会い系サイトは売春の温床だった
出会い系サイトは売春の温床だった

2026年、出会い系サイトの厳しい現状

マッチングアプリに席巻されて、老舗出会い系サイトはいまどうしているだろうか。

生存している出会い系サイトを一覧にしてみた。

サイト名解説
ワクワクメール黎明期から人気のサイト。今も歌舞伎町などで大きな看板を掲げている。地方でも出会える。
ハッピーメール老舗出会い系の最大手。新宿駅のそばに大きな看板がある。サイトデザインも洗練され、映画も作ったことがある。まだ出会える。
イククル昔は194964というサイトだった。地方に強いが、売春が多かった。
Jメールセフレ探しといえば、ここ。今も人気がある。テレクラもある。
メルパラJメールと同じ運営会社。少し地味だが根強いファンが多く、出会いやすい。
PCMAX歌舞伎町でテレクラやロボットレストランを運営していたグループ。東京都内や首都圏では圧倒的な人気。地方は弱いかも。
YYCかつてはライブドアやmixiグループが運営していた出会い系サイト。エロなのか婚活なのか迷走し、沈没。20年前はよく出会えた。
華の会メール30歳以上の大人世代のための出会い系サイト。この分野は既婚者マッチングアプリに奪われ、苦戦中か。サイトUIがださめ。
デジカフェ日記を通じて男女が交流するという、老舗サイト。サイトデザインが古臭く、利用者は高齢者だけだろう。
裏デジデジカフェのアダルト版。出会いを量産するような場所ではない。

どれも2000年に創業して現在も残っている。当然だが、まともな運営をしていて、詐欺サイトではない。2009年の本人確認の体制整備を行える体力があったということだろう。

ただし、どのサイトも経営状態は順調ではない。まだ売り上げはあるものの、下降傾向は簡単に想像できる。中には、かつて不正行為を疑って垢バンした元会員にまで、「言ってくれたら復活しますがどうしますか」というメールを送っているサイトさえある。

サイトを見ていると、多くはとにかくデザインがダサい。20年前でセンスが止まっている。運営会社の高齢者が伝わってくる。

最も体力が残っている、ワクワクメールとハッピーメールはウェブ広告を大量に流しているが、果たして新規の流入がどれだけあるのかは、ちょっと楽観はできない。

正直なところ、出会い系サイトの寿命は、長くてあと5年かと思っている。多くのサイトで電子マネーの決済を導入できないのは、出会い系サイトが風俗産業であるからだ。クレジットカード業界で今後さらに取り扱いが厳しくなっていけば、クレカ決済ができないサイトも出てくるかもしれない。

出会い系サイトの最期にまた出会ってみる

はっきり言って、出会い系サイトはもう過去の遺物だ。

すでに利用者の高齢化が進んでいるし、サイトの機能の向上も止まっている。運営会社にとっては現金収入がある貴重なビジネスだろうが、それでも終わりはもうすぐそこに来ている。

しかし、利用者としては、もしかしたら今が最後に出会えるチャンスかもしれない。

業者だらけではあるが、その中でもまだちゃんとリアルの利用者は男女ともにいる。

そして競争が少ない。

若い女性と出会うなんて出会い系サイトでは無理だが、同世代のおじさんとおばさんが出会うのは可能だ。

ちょっとしっぽりと出会いを試してみるのはおすすめ。10年後、出会い系サイトを懐かしむ話題が盛り上がるはずなので、最後の体験と、利用の様子をスクショしておこうかなと、ぽっきいは思ってます。

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ぽっきいEditor
ぽっきいです。 ポルノ産業。函館市出身、東京都在住。ライター。各種メディアに男女の出会いについての文章を書いています。これまで出会った女性は約1万人。体験と取材に基づく記事を提供しています。ブログやXもフォローしてもらえると嬉しいです。